新卒教員の教科書

教師としての『教科書』がない。だったら自分で作ればいいんだ!そういう思いから始めました。

社会

人間であるために

切迫した状況が、彼を思考停止に陥らせた。 日大アメフト部の選手が関西学院大学との試合中、相手選手へ反則行為をし、重症を負わせた。その件について、日大の選手が謝罪会見を開いた。会見全文を読んでみて、ある作品を思い出した。『エルサレムのアイヒマ…

主権者を養うためには

次の高等学校学習指導要領では主権者教育の推進が謳われるようだ。「公民」の中で新たに設置される「公共」は主権者教育の推進の鍵となる科目である。以下は記事の一部抜粋である。 「公民」の中に必修科目として新設される「公共」は「様々な選択・判断をす…

苦しむなかれ、中身のない言葉に。

「コミュニケーション能力」、いわゆる「コミュ力」という言葉が幅を利かせている。お笑い芸人などの当意即妙な返しや話の面白さが過度に理想化され、「コミュ力が高い・低い」という評価に一喜一憂する人が増えたように思う。かくいう私もそういった評価を…

【書評】ヒルビリー・エレジー②

人は一人では生きていけない。衣食住はおろか仕事をするにも、つながりがあってこそ可能なのだ。ましてや、社会的な成功であったり自己実現であったり、衣食住以上のものを実現しようものならば、個人の力だけではほとんど不可能といっていいだろう。 本書に…

【書評】ヒルビリー・エレジー

人は生まれる場所や時代を選ぶことはできない。だからこそ、自由と平等の国アメリカでは、逆境から成功することがアメリカン・ドリームとして称えられてきた。しかし、今やそれは本当に単なる夢と化しつつある。 著者はイェール大学を修了したエリートながら…

柳田の真意(前回の記事の補足)

前回の記事の中で 柳田国男の言う一人前の選挙民は生み出されていないように思う。というのも、一人前の選挙民とは、新聞を批判的に読む能力を有する者であり、新聞離れが顕著な現状において新聞を批判的に読むどころか触れない者が増えいているのだから、一…

共同体を作る宗教

最近、「絆」や「コミュニケーション」、「コミュニティ―」といった言葉をよく耳にする。なぜ、今になって絆やコミュニケーションといったことが注目されるようになったのかを、宗教をキーワードに考えてみたい。 宗教とは、人々の共通の価値観を提供するも…